
新聞社と新聞販売店が協力し、
集金件数を1/3にして人手不足を解消
株式会社十勝毎日新聞社・十勝毎日新聞販売店 かちまい緑ケ丘
新聞業界では、これまで長年にわたり新聞代金の集金が行われてきました。しかし、集金員の高齢化や人手不足の背景から、集金業務を減らすために新たな決済を導入する新聞社も出てきています。
十勝毎日新聞社は、十勝エリアを中心に68,000部の新聞を発行する新聞社です。十勝毎日新聞の販売店であるかちまい緑ヶ丘店では、NP後払いairの導入により集金業務を減らして人手不足の解消や労働環境の改善、経費削減に成功しました。
今回は新聞社の桜庭様、杉本様と販売店の桑原様の双方に導入背景や導入成果についてお話を伺いました。
十勝毎日新聞社:https://www.tokachi.co.jp/company/
課題
- 月600件の集金の訪問や25%の夜間集金の手間やコストの削減
- 集金員の高齢化や人手不足に備え、集金の代替手段が必要
- 集金時に在宅しなくて良いコンビニ払いのニーズへの対応
成果
- 集金件数が約1/3、集金の対応人数が7人から1人になり他業務へ集中
- 集金の効率化と人件費や車両費などの経費削減を両方実現
- 電話の問い合わせが1/10に減少し、作業効率が向上
現金や振込での代金回収が負担に
人手不足解消のため代替の決済が必要に
導入前はどのような問題、課題を感じていましたか

(かちまい緑ヶ丘店 桑原様)十勝毎日新聞の販売店であるかちまい緑ヶ丘店では、新聞代金の集金が月600件あり、訪問や現金管理の業務負荷や人件費、車両費などのコストがかさんでいました。
専任の集金員が日中に何度もお客様の家に訪問しても会えない場合は、販売店の従業員が18時〜20時の夜間に残業して集金していました。夜間の集金は全体の25%にもなり大きな負担だったので、集金を減らすことで労働環境を改善することが課題でした。
(十勝毎日新聞社 杉本様)十勝エリアの冬場の集金は、道路の雪が凍り集金員の転倒や車のスリップなどの危険が伴います。集金員の安全を守るためにも、なるべく集金を減らしたいと考えていました。
(かちまい緑ヶ丘店 桑原様)集金員の高齢化や人手不足も深刻な問題でした。専任の集金員だけだと集金の人手が足らず、販売店の従業員も月100件ほど集金を行っていました。
販売店には正社員3名とパートタイマー2名がいますが、パートタイマーが集金に行ってしまうと正社員が事務作業に対応する必要があり、経営を支えるハウスクリーニングなどの他事業へ正社員の手が回らなくなってしまっていました。
また、集金員の高齢化が進む中、新しい人の採用が難しく、1人でも集金員が退職してしまうと最大月250件の集金ができなくなる可能性がありました。そのため、退職があった時に備えて代替の決済手段を用意しておくことが必要でした。
しかし、口座振替やクレジットカードの利用を促進しようとしても、一定の利用率以上は伸びない状況が続いていました。高齢者の方には、口座振替の申込のための印鑑の場所がわからない、カードは利用したくないという理由からお断りされてしまうこともありました。一方で、集金の日に在宅しなくても良いコンビニ払いを導入してほしいという要望がお客様から寄せられ、新たな決済手段の拡充が求められていました。
新聞社と新聞販売店が協力して導入
お客様にとってのわかりやすさを重視
新聞社として、導入を検討した背景や決め手を教えてください

(十勝毎日新聞社 桜庭様)販売店の集金を効率化することで、本来行いたい新聞の営業活動に集中できると考えました。
また、「NP後払いair」であればお客様が集金の日に在宅する必要がなくなり、外出時に支払えるためお客様にとっても利便性向上が見込めます。請求書で支払うというシンプルな決済方法は通販で慣れている方が多いので、口座振替やクレジットカードの利用を躊躇される方にもおすすめしやすいと思いました。
ネットプロテクションズは後払い決済事業者の中でも老舗で、新聞販売業を含めて導入実績が多く信頼感があることを魅力に感じ導入を決めました。通常のコンビニ払いと比べて入金保証がついているため、販売店の資金繰りを安定させられる点も評価しました。
どのように新聞社と新聞販売店が協力して導入を進めていきましたか
(かちまい緑ヶ丘店 桑原様)新聞販売店単独では事業規模が小さく導入が難しかったので、新聞販売店から新聞社に相談したところ、人手不足を解消するために「NP後払いair」の導入を進め、集金を減らしていくことで意見が一致しました。
(十勝毎日新聞社 杉本様)従来より十勝毎日新聞社では配達エリア内で統一したサービス品質を提供することを重要視していたため、配達エリアの販売店に「NP後払いair」のシステムを展開することになりました。新聞社として各販売店の情報を取りまとめるのはやや大変でしたが、販売店とやりとりをする中で現場の声を聞くことができ、非常に良い機会となりました。
集金件数が約1/3、集金の対応人数が7人から1人に
業務効率化と経費削減の両方を実現
導入後の効果について教えてください

(かちまい緑ヶ丘店 桑原様)導入後、集金業務が大幅に効率化されました。集金件数が月600件から210件と約1/3に減少し、月30時間かかっていた集金業務を6時間に短縮することができました。集金に関わる人数が7人から1人になり、営業活動や、販売店で行っているハウスクリーニングなどの他事業に人員を配置できるようになりました。
さらに、今まで集金業務が多忙で他の仕事ができなかった月末にも仕事を受けられるようになったり、それまで発生していた夜間の集金依頼やクレーム対応などの電話が1/10に減ったりしたことで作業効率が大幅に上がりました。夜間の集金が少なくなったことで労働環境の改善にも繋がっています。
また、導入により経費削減も実現できています。ネットプロテクションズに支払う手数料などを差し引いても、集金に伴う人件費や、ガソリン代などの車両費が削減されました。
お客様は集金の日に在宅する必要がなくなり、コンビニやドラッグストアで支払いができるので利便性が向上しました。
特に集金員の高齢化が進む中で、「NP後払いair」は他の販売店にもすごくおすすめしたいサービスです。集金員の急な退職に備えて、集金のアウトソースをする選択肢を持っておくことが重要だと思います。
お客様への案内や利用促進はどのように行いましたか
(かちまい緑ヶ丘店 桑原様)既存のお客様には一斉に「NP後払いair」の利用案内を出し、新規のお客様には従来の集金ではなく「NP後払いair」か口座振替のみを案内する形にしました。
最初は支払い方法変更に対する問い合わせが一定発生しましたが、2か月後にはほとんどなくなりました。徐々にお客様に案内するのではなく一気に運用を変えたことで、短期間で抜本的な改革を進められて良かったと思っています。
利用販売店を増加、集金率を10%に減らし、
他事業への展開やお客様への利用促進を行う
今後の展望について教えてください
(かちまい緑ヶ丘店 桑原様)今回、「NP後払いair」の導入により集金の効率化を実現し、ハウスクリーニングなどの他事業に集中する環境を作ることができたので、今後は新聞販売以外の事業も伸ばしていきたいと考えています。新聞販売で「NP後払いair」の業務効率化と経費削減の効果を実感できたので、今後はハウスクリーニングなどの他事業でも導入を検討したいです。
(十勝毎日新聞社 桜庭様)新聞社としては、「NP後払いair」を利用する販売店を拡大していきたいと思っています。
集金員の高齢化や人手不足は今後さらに深刻化すると考えています。「NP後払いair」の導入が遅れていた販売店では、集金員の急な退職で集金する人がいなくなってしまったことを機に、導入が進んだケースもありました。早めに「NP後払いair」を導入することで、万が一の退職リスクに備えることができます。
また、お客様の「NP後払いair」の利用比率を上げるために、コンビニ以外にも郵便局や銀行、地元のドラッグストアなどで支払えることもアピールしていきたいと考えています。
今後は全販売店の集金の割合を現在の14%からまずは10%にまで減らしていけるよう、販売店向けにお客様への案内方法の紹介などのサポートを行っていきます。